【超絶朗報】ビグスビーの極め方、教えます。「結」前編 

前回までは「世にも奇妙な物語」テイストで描いてみましたが、いかがでしたでしょうか?

さて、今回は「結」ということで、様々なインプットを受けて、結論を中心に語りたいと思います。

○結論

1.チューニングが狂う原因である、ブリッジ、ナットの摩擦、ストリングポストでの弦の緩みの軽減が必要

2.そもそも正しくチューニングをすることが必要(伝えるの難しいけど超重要)

3.チューニングを狂わせないアクションが必要

ではそれぞれどういうことか見てみましょう。

1.チューニングが狂う原因である、ブリッジ、ナットの摩擦、ストリングポストでの弦の緩みの軽減が必要

シンプルな話に立ち返ります。

「アーミングとは何か」を尋ねられたとき、率直な回答としては「アームユニットによる、弦の張力変化によって、音程を変化させる奏法」と言えるかなと思います。

また、弦の張力がどこに働いているかといった点に関しては、以下の箇所に働いているかと思います。

A.ナットからブリッジまで

B.ストリングポストからナットまで

C.ブリッジからボールエンドまで(レスポールだったら、テイルピース。ストラトだったらササティンブロック)

みたいなところかと思います。

基本的にはこの3つの箇所の張力が釣り合いが保たれながら、チューニングは行われます。

ただし、「ナット」と「ブリッジ」で弦に圧力がかかり、摩擦が発生しているので、厳密にはそれぞれの張力がわずかに釣り合わなくても、演奏時に正しい音程になっているべき「ナットからブリッジまで」の張力が適切な力になっていれば、正しい音程で演奏することができます。

※物理をやっていた方なら、ナットとブリッジで静止摩擦係数の力によって、ABCの箇所で張力が厳密に合わなくても、Aが正しい音程になる理由はわかるかと思います。

また、アーミングによって、音程がおかしくなってしまう原因は、アーミングによる、ABCの各弦への極端な張力変化と、静止擦係数を超える状態になっているから、と考えられます。

この問題に対する物理的な解決策は2つで、

・ナットとブリッジでの摩擦力を極限まで高める

・ナットとブリッジでの摩擦力を極限まで無くす

の2択に絞られるかと思います。

「ナットとブリッジでの摩擦力を極限まで高める」方法では、フロイドローズなどの所謂ダブルロック構造が一般的な解決策となります。

(↑がフロイドローズ)

この様にナット側は金属パーツで弦を挟み込みことで弦のズレが起きない様にしています。

またブリッジ側はシンクロナイズドトレモロアームユニットの進化版の様なユニットで弦を固定します。

「ナットとブリッジでの摩擦力を極限まで無くす」の場合は逆のアプローチが必要になり、いくつかの選択肢から選ぶことになるかと思います。

知っている範囲で言うと「ローラー化」や「グリス、オイル添付」などになります。

ローラー化は、ローラーナットや、ローラーブリッジ、ローラーサドルなどを使用して、摩擦を軽減する形になります。

グリス、オイル添付はそのままですが、摩擦を下げるためのグリスやオイルをナットなどにつけることです。

※ちなみに私はFreedomさんのパーツ、アクセサリが大好きです。いつかギターも欲しいなと夢見てます。

なお、今回の要件である、「Bigsbyでチューニングを安定化させる」と言う目的においては、

「ダブルロックは選択肢に入らないこと」「極力ボルトオンカスタム」で済ませたかったことから、

ナット → フリーダムのグリス

ブリッジ → トーンプロスのローラーブリッジ

に落ち着きました。

これで、かなりチューニングの安定性は向上したかと思います。

ただ、解決しきれなかったので、次のステップです。

2.そもそも正しくチューニングをすることが必要

(超重要)これ以降の説明は全くお金がかからないので、試す場合は2、3の考察から始めても良いかもしれません。

記事の内容的には、お金かからない2から書いても良かったのですが、どうしても張力のバランスに関わる1の記事を書いておきたかったのでこの順番にしました。

話が少し逸れますが、アーム付のギターか否かは問わず、弦楽器と言うものは、弾いていくうちにチューニングが狂うものです。

これは予想ですが、例えば、ストリングポストとナットの張力が低く、ナットとブリッジの張力が高かった場合でギターを弾き続けた場合、ナットで発生する静止擦係数を超える張力が、ナットとブリッジ側の弦で発生し、ナット上を弦が少しずつ滑り、ストリングポスト〜ナット間とナット〜ブリッジ間の張力の差をなくそうと動くため、ナット〜ブリッジ間の張力が下がり、音程が下がり、音程が乱れるのだと思います。

※意識していない場合、弦を一気に巻き上げて、音程が高い状態から、弦を巻き下げてチューニングをする場合もあるかと思いますが、この様なケースでは、「ストリングポスト〜ナットの張力が低い」状態になるかと思います。

上記は例ですが、例えば、ストリングポストとナットの張力と、ナットとブリッジの張力が同じであった場合であっても、ギターは「ナットとブリッジ」を弾いて奏でる楽器であるため、一時的に「ナットとブリッジ」側の張力が上がり、ブリッジ側に弦が寄り、結果的にチューニングが下がると言うことはあるかと思います。(※1)

そのためか分かりませんが、よく聞く「音程が安定するチューニングの方法」としては、弦を巻き上げる方向へペグを回して、音程を上げる形でチューニングをするのが良いと聞きます。

その様なチューニング方法であれば、基本的に「ストリングポストとナットの張力が高く、ナットとブリッジの張力が低い状態」なります。

なので、私の思うところ(他の人も言っていることではありますが)の「正しいチューニング」とは、「弦を巻き上げる方向で音程を合わせていくこと」になります。

また、それによって、弦を弾いた時に「ナット〜ブリッジ間で上昇する張力を、ストリングポスト〜ナット間で発生している張力で相殺しやすくなる」と考えています。

また、1でお話ししたナット、ブリッジの摩擦を下げることは、「ストリングポストとナットの張力」、「ナットとブリッジの張力」の差が大きくなるリスクを下げることになります。

また、この差が小さくなることで、「ストリングポストとナットの張力」、「ナットとブリッジの張力」を合わせようと働く作用が最小化し、音程が狂いづらくなると考えます。

(※1箇所と矛盾しそうですが、摩擦があること自体が音程ズレを招いていると考えれば、『摩擦がなくなる=「ストリングポストとナットの張力」と「ナットとブリッジの張力」が同じになる=張力の差が発生しても同じに戻る作用があると言えるので、ある程度理にかなっているかと思います。)

自論ですので、自身はありますが、科学的根拠は取ってません!(本当に効果があるかは試してみてね!)

とここまで、書いてきましたが、ビグスビーでアーミングをすると、ある程度は改善するものの、まだ完全に安定したとは言えません。

この時点では、ビグスビー側の動きを視野に入れていなかったので、ビグスビー側の動きにもメスを入れていきたいと思います。

が、

長文を書きすぎて挫折しそうなので、今日はここまで、

次回は「3.チューニングを狂わせないアクションが必要」について書いていこうと思います。

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【超絶朗報】ビグスビーの極め方、教えます。「結」後編へつづく


2022/12/15 追記

ビグスビー関連記事が人気なので、ビグスビーのパーツについての記事も書いてみました!

よかったら合わせて読んでみてくださいね!

BIGSBY(ビグスビー)のオプションパーツの話(1)

BIGSBY(ビグスビー)のオプションパーツの話(2)

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